「責任が重い割に安月給」
「役職少ないし、キャリアアップの選択肢もほとんどない」
「職場の人間関係が辛い…」
辞めたいと思った理由を挙げればキリがありません。ただ、この状態は続けても良いのでしょうか?
確かに少し我慢すればその場は過ぎていきます。でも我慢を続けて、疲れてしまってはもったいないです。
私も作業療法士として気づけば10年以上。その中で、本気で辞めようと悩んだ時期もありました。
作業療法士として10年以上の私が、本気で辞めたいと悩んだ時期にどう向き合ったかをお伝えします。
また辞める・続けるの2択ではなく、「どう選択肢を広げるか」がポイントだと気づいた体験も含めて、内容をお届けします。
作業療法士、もう辞めたい…。何度も思ってきました。
私が辞めたいと思った理由は大きく分けると3つあります。
作業療法士を辞めたいと思った理由:給料のわりに責任が重い
まずは皆さんも1度は思ったことがあるでしょう。せーの!
「給料の割に責任が重い!」
ですよね。皆さん同意見で安心しました。
職種:平均年収(万円)
医師:1,430〜2,400
薬剤師:810.4
診療放射線技師:543.7
看護師:519.7
保健師:521.2
リハビリ職種:430.7
准看護師:417.2
栄養士:379.1
AI(Perplexity)による参考情報
他職種と比較しても、作業療法士の年収は低いことがわかります。
その割には、
医師の先生から…

後はリハビリでよろしく!
→ちょっと無責任じゃね?
看護師の方から…

ADLってどうなってる?
→ADLって何の? 範囲広すぎるわ!
あげくの果てに患者様からは…

作業療法のリハビリは地味だからイヤー
→腕立て伏せとかハードな筋トレしたら満足するのか?笑
など様々なことがあり、「割に合わん!」こう思う人は、結構多いはずです。
作業療法士を辞めたいと思った理由:キャリアの天井が見えてしまう
職場の先輩作業療法士や技師長を思い出してください。
「経験年数を重ねている割に生活が苦しそうな先輩」
「はげ散らかして、疲弊しきった顔のおじさん上司」
はい、その方があなたの将来の姿です。
…すみません、言い過ぎました。
とはいえ生活スタイル自体は似てくる可能性が高いと言えます。
他業種と比べて、そもそもの役職が少ない。役職になっても給料はほぼ変わらず、仕事量だけが増えるという話もよく耳にします。
そもそも役職に興味がなかったのですが、さらになくなりましたね……。

疲れ切った未来を“自分ごと”として考えてしまったとき、正直ゾッとしました。
作業療法士を辞めたいと思った理由:上司・同僚との関係がしんどい
まずは上司。私の上司は、典型的な昭和気質で、
「俺を見て学べ」そう言われて育てられました。社会人1年目に対して、見て学べ? わからないことだらけの私は混乱してしまいました。どう動いていいかわからないでいると、

あいつは気が遣えない
周りが見えていない
などなど言われ放題でした。
確かに私にも至らないところは多々あったかもしれません。それでも明らかに分かる影口を言う前に最低限は教えて欲しかった……。
「よう耐えたぞ」
次に同僚。比較的動ける患者様に対して、そちらを見向きもせずに、「あれやっといて、これやっといて」など指示だけ出すのです。
その間自分はカルテなどの事務作業をしたり、上司への点数稼ぎをしたりなど、見るだけでムカつく輩もいました。
そしてそういう輩はクソ上司からの評価が高いのです。

なんてむくわれない環境…
実際、私も本気で作業療法士を辞めたいと思った時期がありました
特に本気で辞めたいと思った時期は3つあります。
作業療法士辞めたいと思った1〜2年目:ボイスレコーダーを持っていれば、辞めさせられるレベルのパワハラ発言

お前は何でできないの?(机バンバン!)
お前はいわゆる高次脳機能障害があるね。
作業療法士は増えてきてるって言われてるけど、ここ以外にも働き口はいっぱいあるよ。
メンタルだけは化け物級だった私は耐えられましたが、上司と合わないと感じた時は本気で辞めようかと思いました。

ボイスレコーダーを持ってなかったことだけが悔やまれます!笑
作業療法士辞めたいと思った5〜6年目:そこまで給料上がってない割にどんどん忙しくなる
5〜6年目ともなると、普段の臨床業務に加えて、後輩育成・実習生指導・学会報告などなどの機会がかなり増えてきました。
そしてお気づきでしょうか? これらすべて給料に反映されません。後輩育成は多少の残業代などつくのかもしれませんが、実習指導や学会報告は自己研鑽です。
こんなに時間を使ってるのに昇給はわずか。その割に自己研鑽はたくさん。

学会報告とかに残業とかつく病院ありませんよね?
もしあったら教えて下さい。そちらへの転職を検討します。
ちなみにプロフィールで少し触れたのですが、私が不動産投資の合法詐欺にハマってることに気づいたのもこのあたりです。
詐欺から抜け出すためにお金が必要! なのに給料は安い……。この時も実は少しだけ転職活動をしました。
業界自体がだめだと思ったので、全く違う業界を含めた転職を検討して転職サイト2社に登録しました。1社は相手にもされなくて、もう1社は同職種での転職の方が望みがあると教えてくれました。
メンタル化け物の私でもさすがに参っていたのか、エージェントさんに「他に悩みでもあるんですか?」って聞かれましたわ。笑

不動産の合法詐欺に引っかかったなんて恥ずかしすぎて親にも言えませんでした……。
作業療法士辞めたいと思った10年以上:絶賛今! このままここで働いていて幸せなのか?
いろいろ勉強・苦労をして、作業療法士10年目の時に合法詐欺の不動産投資から逃げ切ることができました。(200万円程度を犠牲に)
やっとモヤが晴れた思いでスッキリ!
これからは自分の人生を楽しもう! 心からそう思いました。
最初は安いと思っていた給料も少しずつ上がってきて、今では平均よりやや高い収入をいただいています。

人生お金だけじゃない!
そう思う自分も確かにいました。私は運動が大好きで、仕事後でも平気で1時間以上運転して運動しにいきます。でも年齢を考えるとさすがにきつい…。
趣味が思いっきり楽しめる場所に行きたい! 絶賛2回目の転職活動に入りました。
作業療法士辞めたいと思った時、まずやった3つのこと
今回、辞めたいと思った時にまずやったことを挙げていきます。
作業療法士を辞めたいと思った時にやったこと:自分の価値観を整理した
まずはよくいう価値観の深掘りです!
これくらいであやしいとか思ったらいけませんよ!笑
自分が何を特に大事にしてるのか考えるってめちゃくちゃ大事です。
人のための仕事だからって仕事のことを1番に考える必要はまったくないと思っています。(これでも近所では大手勤め)
見つめ直した時に私はやっぱり趣味が1番大事なんやって感じました!
ただお金も大事です!! だてに不動産詐欺に引っかかって大変な思いをしたわけではないのです。(高速手のひら返し)

趣味が1番大事だけど、お金も捨てきれない! と結局モヤモヤしながら働いています。
あなたの中でも何が大切か考えてみてください。必ずしも仕事が1番である必要はありません。
作業療法士を辞めたいと思った時にやったこと:収入を上げる手段を探した
すぐ浮かぶのは、自分の職場の評価制度的なやつですよね。
これって本当に機能してます? 私の病院は少なくても機能していません。ほぼみんな一律で真ん中です。
クソ上司に気に入られてかつめちゃくちゃがんばってやっと真ん中の1つ上です。

こんなのやる意味ない。時間の無駄。
次に浮かんだのはバイトですね。デイサービスなどで週1回程度勤務しました!

多少のお金にはなるけど、休み週1回になるのは単純にきつい!
詐欺から抜け出すためにめちゃくちゃがんばりました。
それから転職サイトやエージェントです。今の職場は駄目。バイトもきつい。そうなってきてやっと

転職活動やるだけやって、だめなら今の職場でいいやー
軽い気持ちで転職活動してみました。
作業療法士を辞めたいと思った時にやったこと:自分の市場価値を確認した
転職活動を通して、まず良かったのが、自分の市場価値を把握できたことでした。
基本的にお金の話って友達とかにしづらいじゃないですか。

同級生のあの子ってどれくらい貰ってるんだろう?
自分って貰ってる方なんかな?
気になりますよね。
そこを客観的に教えてくれたのが、転職サイトやエージェントの方でした。
私は初めの内は年収が少なかったですが、着実に上がって今では平均よりやや高い年収になっていました。
作業療法士を辞める以外にも“選択肢”が見つかった
辞めたいと思って行った活動を通して、他にも選択肢があることに気づけました。
異動で人間関係を切った話
平均よりやや高い年収になっていた私は「大事にしてる趣味に打ち込みつつも、この待遇も惜しい」というワガママな気持ちが生まれていました。
でも、このまま働くには

パワハラ上司のもとで働きたくない!
それに取り入る同僚を見ると気持ち悪い!
そんな時に「そういえば系列病院があったな」、「異動するのもありかな」そう思い、クソ上司に相談しました。上司ももちろん、私のことが嫌いなんでしょう。2つ返事で異動を許可されました。
結果的には異動して良かったと思います。
- 報われない評価制度を続ける上司
- 嫌いな同僚
ここから離れられたのは、心の安定につながりました。
転職活動を通して冷静に比較できた話
転職活動を通して、同職種の中では平均以上に稼げていることがわかりました。
「簡単に辞めるのはもったいない!」そんな気持ちが生まれました。けど、これは転職活動を行ったメリットだと思います。転職活動を行っていなければ、これ以上嫌なことがあったときに、衝動的に辞めてしまったかもしれません。
冷静に考えてみると私の勤め先には異動という選択肢がありました。
異動とは言え今まで10年以上働いた職場から動くことは少し不安もありました。それでもこれ以上不満を抱えながら働くのは嫌や! そう言う気持ちで異動しました。
評価制度は上司が代わることで、報われるものになるのかはまだ分かりません。しかし少なくても嫌いな人に会わなくて済むのは本当に心地よく、異動して良かったと思えています。
それでも作業療法士を辞めた方がいいケースもあります
ここからは緊急脱出が必要な人について、私が思うことを話します。
- 心身を壊しそうな時
- 明らかに待遇が理不尽で耐えられない時
- やりがいでごまかしてる職場にかなりの嫌気をさしている時
これらが当てはまると思ったら、すぐに辞めることを検討して良いと思います。
まずは何より心身ともに自身の健康が大事です! 患者様ももちろん大事ですが、それよりもまずは自分を大事にしてあげてください。

自己犠牲だめ! 絶対!
また明らかに待遇が理不尽な場合も辞める、もしくは転職を視野に入れて良いかと思います。
転職活動を通して、サイトの方と面談をさせて貰いましたが、やはり年収の低さを理由に転職を検討する方は多いとのことです。
私の時もそうでしたが、年収が下がるような転職を無理やり勧めてくるようなことはありませんでした。

転職活動して、転職しない選択も全然アリ!
後は医療業界のあるあるかもしれませんが、やりがい搾取ですね。
作業療法士は患者様からの感謝などもちろんやりがいはあります。でもだからといってやりがいだけで生きていけるわけではありません。
明らかに「やりがいあるからいいじゃん」みたいな雰囲気の職場なら、上司にやりがいで飯は食えません! と辞表を叩きつけましょう!
まとめ|作業療法士を辞めたいと思った時は、まず選択肢を増やそう
- まず価値観を整理する:何を大切に働きたいのか、自分の軸を見直そう。
- 異動や転職も選択肢:辞めずに環境を変える手段は意外とある。
- 情報を集める:転職サイトで自分の立ち位置を知るだけでも、気持ちがラクになる。
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